未病
【未病】って言葉、
漢方系の商品のCMなどで目にする機会が増え、知ってる方も多いでしょう。
病気とは言えないけど、健康でもない。
これから病気になりそうな状態。
こんなイメージでとらえられてると思います。
で、
未病を治す。
この言葉を 【早期発見・早期治療】と とらえてる人は少ないですよね。
最近の、ガンになるDNAがあるから、ガンができる前に組織切除という手術を、
【未病を治す手術】と思いませんよね。
【未病y】って言葉から、西洋医学に代表される外科的処置を連想しないからでもあるし、
体質改善な感じ? ってイメージがあるからでしょう。
んじゃ、
【未病を治す】ってなによ?
症状ないのに、なにをどうやって治すわけ?
今、表に現れている症状を 【病気】と考えると、
それはいわば 『氷山の一角』
氷山の9割は海の中です。
いわゆる対症療法というのは、この氷山の一角、外に出た1割のものに対してなされるもの。
削り取ったり、溶かしたりして、出てる部分を小さくする方法。
でも、海中の9割は、いずれまた 顔を出してきます。
そしたらまたそれを削って……
延々と作業が続きます。
海中にある部分が変化しないなら、いつかは終わる作業。
でも、海中でどんどん大きくなってたり、形を変えていくなら、
終わるわけないです。
海の中の9割、こっちを消そうというのが
【未病を治す】
なんですね。
この9割。
検査などで見えればいいんですけど。
残念ながら今の技術では、見えません。
で、
東洋医学な治療をする人たちは、
患者の主訴とともに、
脈、舌、汗、体の感熱、肌の状態、腹部の状態、表情、話し方、その他諸々
それらから 体が今、どんな状態なのか、どこが弱っているのか、
判断して改善すべく治療していくわけです。
また、
【治療していく】というのも、
実際には、
体を治すのはその人の体です。
自身を治せる力を取り戻させるのが、術者の仕事。
西洋医学であろうと、東洋医学であろうと、
痛いから薬を飲む。
痛いから鍼してもらう。
だけでは あかんの。
痛みを生じさせた元の原因
(冷やしたとか、運動不足とか)
そっちをなくさないと、同じことの繰り返し。
胃薬飲みながら暴飲暴食を続けるようなもんで。
そのうち、胃じゃないところもやられるの、想像できるっしょ?
受け身、人任せ、それじゃ治んない。
……ちまたに溢れる健康情報に踊らされるのも、受け身の一種。
自分の体にまず目を向けないとね。
健康、病気、治療、など言葉の定義に深く突っ込むと、
不適切な表現があるかと思います。
ご容赦ください。
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